小論文を論述する場合は、分析メモやアウトラインを設計図としてすぐに執筆に取り掛かることができます。今後はテーマごとに柔軟な発想(視点や切り口)で自問自答し、その方向性を吟味しながら分析を進めていくことで、あなたらしさの備わった説得力のある論述ができるようになるのではないかと期待しています.

小論文がすらすら書ける

合格小論文や志望理由書が誰でもかけるようになるノウハウ公開

小論文で様々なテーマに取り組んでいく上で、常に問題意識を持って物事を見つめていく姿勢が大切です.これ以外にもテーマの問題点はないだろうかと広い視野で考え、思いついたことを全てメモに書き出すようにしてみましょう.メモを取る習慣が、今後において、よりよい方向に自分の意見を見つけていく上での出発点になるのです。アウトライン化の段階では、重要だと思われる項目だけを選択することになりますが、メモに書き留めることで見落としを防ぐことができますし、あなたなりの新しい発見へとつなげていきやすくもなるでしょう.

正義と公正に対する日本とヨーロッパの違いを理解し、自分の意見を主張する

 「文章を読んだうえで、自分の考えを述べよ」という設問要求を受けて、まず課題文の理解、そして自分自身の考えについて、といった分類・分析、思考を図ることが必要です。こういった方法を意識的に取り入れましょう。「課題文の正確な読み取り」と「発展性のある論理展開」がなされていることが重要になります。

 加えて、課題文に対する意見文に留まらず、設問要求を満たすべく、正しく設問文を読み取りながらも独自性のある論述を展開するということを視野に入れ、次のような問いかけを考慮してみることができるでしょう。

問1 日本人が「正しさ」において、「他者とのかかわりをさほど意識しない」というのは本当だろうか? むしろ、日本人ほど他者の顔色を窺う民族は希なのではなかったか?

 問2 ヨーロッパ人にとっての「正義」・「公正」とは、「相手の存在と権利をも容認しつつ、世界秩序を形成する方向に自分を生かす道を求めようとする」ものであるとはその通りだろうか? 実際の証拠(歴史的事実など)はそれを裏付けているだろうか?

といった具合です。このような段階を踏むことによって、土台となる前提的情報(今回では日・欧の「正義」に関する価値観)の信憑性を確かめると同時に、潜んでいた問題点を探り当てることができます。

 例えば、ヨーロッパ人の「正義」・「公正」に関する価値観にキリスト教的背景が関係していることも見逃すことができません。もしヨーロッパの「正義」が看板通りであるなら、課題文で述べられている通りです。ヨーロッパ人に真の意味で浸透しているかどうかは別として、キリスト教最大の核心は「愛」であり、己の義を通すことではありません。ですからまさにこの通りなのですね。しかし、ヨーロッパ人が実際に抱いている「正義」がその看板通りでないことは、「日本人の価値観を許容できないこと」に現れているのでは? でもこれでは互いの矛盾を指摘するばかりで相互理解の妙案は浮かばない、活路はないのか、と例えば考察を進めることができます。

 ここまでするのはなぜかというと、ひとつには課題文は著書の一部を抜粋したものであり、「ヨーロッパ人の観点からの言い分」で終わっているからです。このまま解釈してしまうと、ヨーロッパ人ばかりに分があるように錯覚してしまいかねません。しかし、単にヨーロッパ流の価値観を否定はせず、客観的に考慮しつつも、結果的には日本人流の活路が示されていることが予想できます。ですから、課題文の要点は「建て前上の価値観」として一応押さえておき、実際の日本人、ヨーロッパ人を見据えながら解決策を練る必要があると考えます。

 日本独自の正当性を持ちつつ、これからの国際社会において日本は諸外国とどういう位置関係を保つと良いのかを考えてみましょう。そのためには、どういう条件が必要か、どんな意識改革が必要か、と一歩進んで具体的に考えるようにしましょう。

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