小論文を論述する場合は、分析メモやアウトラインを設計図としてすぐに執筆に取り掛かることができます。今後はテーマごとに柔軟な発想(視点や切り口)で自問自答し、その方向性を吟味しながら分析を進めていくことで、あなたらしさの備わった説得力のある論述ができるようになるのではないかと期待しています.
小論文がすらすら書ける
合格小論文や志望理由書が誰でもかけるようになるノウハウ公開
小論文で様々なテーマに取り組んでいく上で、常に問題意識を持って物事を見つめていく姿勢が大切です.これ以外にもテーマの問題点はないだろうかと広い視野で考え、思いついたことを全てメモに書き出すようにしてみましょう.メモを取る習慣が、今後において、よりよい方向に自分の意見を見つけていく上での出発点になるのです。アウトライン化の段階では、重要だと思われる項目だけを選択することになりますが、メモに書き留めることで見落としを防ぐことができますし、あなたなりの新しい発見へとつなげていきやすくもなるでしょう.
小論文頻出テーマ 『科学者の責任 』のアプローチの仕方
小論文頻出テーマ「科学者の責任」について論じることが求めれます。科学者は、新たな技術や物質を見出し、人の役に立つことを実証し、そして広く世間に広めて多くの人の助けとなるそれぞれの段階に関わっているとされています。そして、科学者だけではなく、彼らを含む大きな組織、構造によって様々な手順が進められ、またその構造の中には、全体として機能するためにそれぞれの役割と責任について不明瞭な部分があり、そのもたれあった構造のために、その技術や物質についての欠点や危険性を修正する能力に乏しいということが書かれていました。エイズや水俣病といった実例をあげていく中で、科学者(多くは大学の研究者となりますが)と行政、そして企業という三社のもたれあった体質に言及しています。薬害などに関する修正機能、自己浄化機能が乏しいのは、この構造的な要因が大きいのではないか、という提言がなされていますが、では具体的にはそれぞれがどの範囲まで責任を持ち、関わっていくべきなのか、その点を詳しく検証してみなければなりません。
あなたの分析メモにおいては、科学者の行為それぞれを細かく分析していきましょう。そしてそれぞれの考えられる動機や背景についても詳しく想定していけるでしょう。注意するべき点はただ、「構造的な問題」についての配慮が不十分であると、すべての責任を科学者が負い、その自浄作用を科学者のモラルによって・・・という論点に傾きすぎる恐れがあります。おそらくは三者の利害が絡み合った構造的な問題も考慮しなければならないのではないでしょうか。それぞれの立場を踏まえて、どの範囲までが科学者が主導するフィールドなのか確認が必要です。
例えば恣意的に薬害を隠蔽し、自らの保身と利益のためだけに行動したとあれば、その罪を免れることは出来ないでしょう。しかし、研究者とて有効な物質や方法を考える過程で、上記のような打算が当初から働くことはまず考えられないのではないでしょうか。開発の過程、臨床試験の過程、それぞれで科学者が追うべき責任は非常に大きいことは言うまでもありません。しかし、一定の有効性が確認された後、所定の手続きを踏んで安全性を確認した後のすべての薬理作用において、すべてを科学者の責任と片付けてよいでしょうか。この点を、他の二者(企業や行政)の守備範囲と責任を考えながら判断しなければならないと思います。
逆の視点で考えると、そういった責任をすべて科学者にかぶせてしまうことによって、新たな物質や手段が出てくるのを妨げることになりはしないかということも想定できます。有効と思われる新しい薬になるかもしれない物質について、厳密な安全性と責任を求めすぎるがゆえに、実用化が遅れて多くの助かるべき人を看過することも考えられます。そういった意味では、科学者のもう一つの使命として有効なものを出来るだけ早く実用化し、世に広めるという役目も忘れてはいけないでしょう。
ただ、科学者のモラルや自覚が非常に大きな要因となることは確かでしょう。ここで大きく問題となっているのは、個人のエゴや保身と、その時点での最新の知見(副作用など)とを天秤に掛ける行為です。最新の報告や情報から、開発者や調査者が中立の立場から正確な判断をすること要求されます。そしてその行為は科学者としては当たり前の行為であり、その判断が難しいことではないでしょう。自身に情報をフィードバックして検証し、正しい結果と判断を公表することが、ごくごく当たり前に行われるような構造がもし想定できるならば、科学者がどのような範囲で責任を負うべきなのか、もう一度整理して考えてみましょう。
そのためにも、科学者を取り巻く企業や行政の体制についても、現実的な視点から考えてみましょう。企業の利潤追求主義と、科学研究を切り離せないものだろうか、私達が科学技術に対して、常に監視の目と公正な判断ができるように、正しい情報の公開と責任の追及ができる体制はどうあるべきだろうか、と考察を進めていくとどうでしょう。つまり制度的な手立てによって科学者に無用な利害関係が及ばないようにすることができないでしょうか。あなたはどのように考えますか? こうした考え方は、科学者も私利私欲から自由ではありえないとするシニカルな考えにもとづくものですが、より現実的な対策として考慮しておいても良いのではないでしょうか。ぜひ、自問自答で考察を深めてみていただきたいと思います。
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